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JAXA小惑星(リュウグウ)探査機「はやぶさ2」 目的、スケジュール、現在地など 今の状況を解説

投稿日:2018年9月29日 更新日:

「はやぶさ2」の今について、なるべく分かりやすく、まとめてみます。日本が誇る宇宙航空研究開発機構(JAXA)の壮大なプロジェクト「はやぶさ2」の物語を楽しんでください。

2010年、小惑星探査機「はやぶさ」は、世界で初めて小惑星から、サンプル(土砂などの試料)を地球に持ち帰ることに成功しました。小惑星(イトカワ)に着陸し、離陸したのです。数々の困難(通信が途切れる、機器の故障など)を乗り越え、航行距離60億km、約7年もの歳月をかけ、ボロボロの姿で、地球に帰ってきました。おかえりなさい「はやぶさ」、その最後は壮絶でした。2010年6月13日、大気圏に突入して燃え尽きてしまいます。サンプルとして持ち帰ったカプセルだけを地球に残して。見事、自らが成すべきことを成し、燃え尽きるのです。冒頭の写真がこの時のものです。

この奇跡の帰還は、日本中で大騒ぎになりました。世界中からも日本の技術力が高く評価されました。そして、そのはやぶさの後継機として、はやぶさ2が誕生し、2014年12月に打ち上げられ、32億キロ飛んで、リュウグウと呼ばれる小惑星に、2018年6月に到着したのです。そして、今まさに小惑星に着陸しようという瞬間です。

この世紀の瞬間、「はやぶさ2」の物語をリアルタイムで楽しめるのは今しかありません。

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今、現在の状況は? 今どこ? 現在地は? リュウグウ到着から今まで

これが、初めて撮影された小惑星(リュウグウ)の画像です。((C) JAXA、会津大等)
簡単に、リュウグウ到着から、今までの経緯を説明します。(詳細は、別記事にて、JAXAからの感動画像が満載です。)
2018年6月27日:はやぶさ2がリュウグウに到着
2018年7月:リュウグウの周りを飛びながら観測を続け、画像解析
2018年8月:観測を続け、タッチダウン候補(はやぶさ2着陸地点の候補探索)、はやぶさ2からの小型探査ロボ(ローバー)着陸地点決定など。
2018年9月:はやぶさ2から、小惑星(リュウグウ)に探査ロボ(ローバー)の投下に成功。探査ロボから、続々と画像が送られてきている。探査ロボはホップしながら移動(車輪で動けないため)。
2018年10月:はやぶさ2から、MASCOT(ドイツ、フランスの共同のローバー)の投下に成功。JAXA、10月予定のはやぶさ2のタッチダウンを2019年1月以降に延期
2019年2月:はやぶさ2のタッチダウン(着陸)を2月22日8時に行うとJAXAが発表(2月6日)2月22日見事成功
2019年4月:SCI(衝突装置インパクタ)が計画どおりに作動し、人工クレータ実験に世界で初めて成功。4月下旬には、実際のクレーターを確認予定

 

上記画像はローバーからの動画の1枚
HAYABUSA2は、リュウグウを観測しており、探査ロボを下ろすときにリュウグウに接近。最高解像度画像を撮るなどしている。

2018年10月10日、10月3日に別のローバー(MASCOT)を無事投下し、はやぶさ2が、高度約20kmのホームポジションへ戻りました。はやぶさ2の状態は正常です。10月中旬、タッチダウンのリハーサル(はやぶさ2が、いよいよリュウグウに着陸)で、下旬にタッチダウンに挑戦です。
タッチダウンは、2019年1月以降に延期されました。(リュウグウの凹凸が酷すぎるため)
2019年2月6日、2月22日8時にタッチダウン(着陸)をおこなうと発表。

他に、見どころとしては、2019年3月頃になりますが、衝突装置によって小惑星表面に人工的なクレーターを作り、そのクレータにHayabusa2が降り、地下物質のサンプルを持ち帰るという、ものすごいことをやります。

2019年2月22日 7時30分頃 第1回目タッチダウン成功(祝)

タッチダウン直後の画像、ONC-W1による撮影
撮影時刻:2019/02/22 07:30頃 高度:30m以下
はやぶさ2の影と、ガス噴射の痕跡とみられるものが)

小惑星探査機「はやぶさ2」を小惑星Ryugu(リュウグウ)へ接地(タッチダウン)させ、リュウグウの試料を採取する運用を実施し、成功した。
「はやぶさ2」から送られてきたデータを確認した結果、サンプル採取のためのプロジェクタイル(弾丸)の発射を含む「はやぶさ2」のタッチダウンのためのシーケンスが実施されたことが確認された。リュウグウへのタッチダウンを成功。「はやぶさ2」の状態は正常。

探査機の制御の設定値の設定ミスで、リュウグウへの降下が5時間遅れになるなどのトラブルはありましたが、以前のはやぶさ(初号機)のトラブルとは違い、あっさりと成功させてしまった。はじめは失敗して、再度トライで成功とかだと、ドラマになるのですが、あっさりと成功ですね。さすが。初号機とは違うのだよ。初号機とは!2月6日発表のタッチダウン(着陸)計画通りにことが進んだようですね。

本日、人類の手が新しい小さな星に届きました。(津田プロジェクトマネージャー)

「はやぶさ2」のサイエンスチームとエンジニアリングチームの総力を結集し、わずか約6メートル幅の領域へのピンポイントタッチダウンに成功した。
2010年に帰還した「はやぶさ」に引き続き、世界で2例目の小惑星天体の表面物質採取に成功か?(今後、検証が必要。最終的には、地球に持って帰らないとならない。)

2019年4月5日、人工クレーター生成に成功

 

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2019年7月11日、第2回目タッチダウン成功(祝)

ONC-W1で2019年7月11日、10:06:32 (JST、機上)に撮影された画像(第2回タッチダウン直後の画像)

7月11日、「はやぶさ2」探査機は小惑星リュウグウへの第2回タッチダウンに成功しました。おめでとうございます!!!タッチダウンは、機上時刻で10:06(日本時間)におこなわれました。リュウグウ内部の岩石を採取したとみられる
今回は、はやぶさ2として最後の大仕事、着陸の際に筒状の装置がリュウグウ表面につき、その筒状の装置から小型の弾丸を打ち込み、舞い上がった岩石を採取するミッションだ。(この岩石は、リュウグウ表面ではなく内部のもの。太陽系の歴史にせまる貴重な宝ものだ。)今回のミッションは、失敗をすれば、最悪、はやぶさ2が地球に帰還できず、第1回目タッチダウンでの貴重な成果も失うリスクもあった。成功おめでとうございます!

2019年11月、12月頃にリュウグウを離れ、地球に帰ってくるのは、来年終わり頃。無事に、はやぶさ2が戻ってきてくれることを信じましょう。

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今までの経緯は、以下の詳細をみてください

・2019年7月11日(第2回目のタッチダウン成功。リュウグウ内部の岩石採取に成功

[祝] JAXA小惑星(リュウグウ)探査機「はやぶさ2」第2回目タッチダウン成功 りゅうぐう内部の岩石採取成功

 

・2019年4月25日(人工クレーターが、はやぶさ2によって確認された。生画像)
下記、記事には、2月22日のタッチダウン(着陸)時の連続写真も載せてあります。

JAXA小惑星(リュウグウ)探査機「はやぶさ2」衝突装置による人工クレーター生成が確認

2019年4月5日(人工クレーター実験成功)

SCI(衝突装置インパクタ)が計画どおりに作動したと判断したと発表。プロジェクト 「やぶさめ」が成功
人工クレータは、世界初の快挙。

JAXA小惑星(リュウグウ)探査機「はやぶさ2」世界初「人工クレーター」生成成功 衝突装置(SCI)作動

2019年2月22日(タッチダウン成功)

[祝: 着陸成功] JAXA小惑星(リュウグウ)探査機「はやぶさ2」6メートル幅ピンポイントタッチダウンで、サンプル採取あっさり成功

・2019年2月6日(2019年2月22日のタッチダウン(着陸)計画発表)

JAXA小惑星(リュウグウ)探査機「はやぶさ2」2019年2月22日のタッチダウン(着陸)計画発表

・2018年10月11日(リュウグウへのタッチダウンの延期が発表)

はやぶさ2 リュウグウへの着陸延期(来年1月以降へ)厳しい凹凸地形の克服必要

  • 2018年10月3日(はやぶさ2が、小型着陸機MASCOT分離に成功)

JAXA「はやぶさ2」リュウグウ小型着陸機MASCOT(マスコット)投下に成功し、通常状態に戻る

  • 2018年9月27日(探査ロボからの画像が続々公開された。速報画像、ホッピング画像、動画像、最高解像度画像あり。)

はやぶさ2 世界初、リュウグウ探査ロボからの画像公開 Rover-1Bが動画撮影成功 JAXA

  • 2018年9月21日(はやぶさ2から、小惑星(りゅうぐう)に探査ロボの投下に成功。探査ロボの詳細について説明。)

はやぶさ2 小惑星(りゅうぐう)探査ロボの分離に成功 JAXA

  • 2018年7月12日(リュウグウの画像解析データから分かってきたこと。その後の進捗)

はやぶさ2 リュウグウ その後 形状モデル 画像解析

  • 2018年6月27日(小惑星(リュウグウ)に到着した日)

はやぶさ2 小惑星(リュウグウ)に到着 今後、着陸し岩石を持ち帰る

はやぶさ2(Hayabusa2)の目的(ミッション) 

「はやぶさ2」の目的(ミッション)は、「はやぶさ」後継機として、小惑星サンプルリターンを行うことです。サンプルリターンとは、文字通り、サンプル(表面物質の土砂などの試料)を地球まで持ち帰ることです。そのためには、小惑星まで行き、その小惑星に着陸をして、サンプルを採取、離陸して、地球まで戻るという途方もない年月と努力が必要な工程なのです。「はやぶさ」では、イトカワという小惑星(S型)を探査しましたが、「はやぶさ2」では、リュウグウ(C型)を探査することにより、惑星の起源だけでなく、地球の海の水の起源や生命の原材料をも探求するミッションになります。

「はやぶさ2」は、「はやぶさ」が大変な苦労をしてきた、その経験を利用して、より確実にミッションを行えるよう目指します。信頼性を高める様々な改良が加えられています。その結果、よりトラブルの少ない確実なミッションの実行が期待されます。また、基本的には、「はやぶさ」で行ってきたミッションを踏襲しますが、「はやぶさ2」ならではの新しい技術もてんこ盛りにしてあります。(例えば、小惑星表面に人工的なクレーターを作り、地下のサンプルを持ち帰るといった挑戦もしようとしています。)太陽系天体探査技術の向上、太陽系天体への往復探査技術の向上も、「はやぶさ2」の重要な目的です。

「はやぶさ2」が、探索する小惑星は、(162173)リュウグウ(C型の小惑星)です。C型小惑星には、水や有機物が多く含まれていると考えられています。つまり、太陽系が生まれた頃(今から約46億年前)の水や有機物が、今でも残されていると考えられるのです。地球の水はどこから来たのか、生命を構成する有機物はどこでできたのか。このような疑問を解くのが「はやぶさ2」の目的です。

また、「最初にできたと考えられる微惑星」の衝突・破壊・合体を通して、惑星がどのように生まれたのかを調べることも「はやぶさ2」の目的です。(リュウグウのでこぼこした形は、過去に小惑星同士がぶつかり、そのかけらが、あつまってできたものと推定)
「はやぶさ2」は、太陽系の誕生と生命誕生の秘密に迫るミッションなのです。

「S型小惑星」と「C型小惑星」

Copyright 2013 Japan Aerospace Exploration Agency. 
イトカワは、「S型小惑星」に分類され、リュウグウは、「C型小惑星」に分類されます。では、それらについてみていきましょう。

小惑星は、太陽の光を反射して輝いていますが、この光のスペクトルを調べると、いくつかのグループに分類できることがわかります。
イトカワは、主な材料が岩石質と推定される「S型小惑星」です。(Sは石質を意味する英語のStonyまたはケイ素質を意味するSilicaceousに由来)
リュウグウは、表面の岩石の中に有機物などを多く含むと考えられている「C型小惑星」です。(Cは炭素質を意味するCarbonaceousに由来)
「C型小惑星」は、「S型小惑星」よりも、「始原的(太陽系初期の情報を多く保っている)」と考えられています。
「C 型小惑星」は、「炭素質コンドライト」と呼ばれる隕石のふるさとであると予想されています。

小惑星の多くは、火星と木星の間の「小惑星帯」に存在しています。その中でも太陽からの距離が近い所にはS型小惑星が多く分布しており、小惑星帯の中程にはC型小惑星が多く分布しています。さらにより遠くの木星の軌道に近いあたりには、C型よりもさらに始原的な天体と考えられるP型やD型小惑星という天体が存在しています。将来ミッションとして、人類がその物質をほとんど手にしたことがないP型やD型小惑星等を探査する検討も始まっています。

「はやぶさ2」のミッションの意義

「科学的意義」、「技術的意義」、「探査としての意義」の3つがあります。

■科学的意義

「我々はどこから来たのか」という根源的な疑問を解決するために、太陽系の起源や進化、生命の原材料を調べます。地球本体、海水、生命を作った原材料物質は、惑星が生まれる前の原始太陽系星雲の中に存在していましたが、太陽系初期には同じ母天体の中で、互いに密接な関係を持っていたと考えられます。この相互作用を現在でも保っている始原天体(C型小惑星)を探査しそのサンプルを分析することで、太陽系の起源・進化の解明や生命の原材料物質を解明します。

■科学的意義

「技術で世界をリードする」ために、日本独自の深宇宙探査技術の継承と発展を目指します。小惑星探査機「はやぶさ」は世界初の小惑星サンプルリターンとして、数々の新しい技術に挑戦したミッションでした。その経験を継承し、より確実に深宇宙探査を行える技術を確立します。さらに、新たな技術にも挑戦し、今後の新たな可能性を開きます。

■科学的意義

「フロンティアへの挑戦」を行うことで、科学技術のイノベーションや産業・社会への波及、国際的なプレゼンスの発揮、青少年育成等の効果が期待されます。未踏の地に踏み込むことで、新しい科学技術を創造し産業に貢献するとともに、天体の地球衝突問題(スペースガード)、宇宙資源利用、有人探査のターゲット等の科学以外の観点からも小天体に対応することで社会に貢献することを目指します。

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計画、日程(スケジュール)、地球帰還

「はやぶさ2」ミッションスケジュール暫定版(2019年3月15日現在)(JAXA発表)

月日 事項 状況
2018 1月10日 第3期イオンエンジン運転開始 済み
6月3日 イオンエンジン運転終了 済み
6月3日 小惑星接近誘導開始(距離3100km) 済み
6月27日 小惑星到着(高度20km) 済み
7月17日~25日 BOX-C運用(7月20日、最低高度約6km) 済み
7月31日~8月2日 中高度降下運用1(8月1日、最低高度約5km) 済み
8月5日~10日 重力計測運用(8月7日、最低高度851m) 済み
8月18日~9月7日 BOX-B運用(高度約20kmでのツアー観測:
 リュウグウの南極方向および夕方方向の観測)
済み
9月10日~12日 タッチダウン1リハーサル1(TD1-R1)(9月12日、最低高度約600m) 済み
9月19日~21日 MINERVA-Ⅱ1分離運用(9月21日、最低高度約55m) 済み
9月30日~10月4日 MASCOT分離運用(10月3日、最低高度約51m) 済み
10月14日~16日 タッチダウン1リハーサル1A(TD1-R1-A)(10月15日、最低高度22.3m) 済み
10月23日~25日 タッチダウン1リハーサル3(TD1-R3)(10月25日、最低高度12m) 済み
10月27日~11月5日 BOX-C運用(11月1日、最低高度約2.2km) 済み
11月23日~12月29日 合運用(約110kmまでリュウグウから遠ざける) 済み
2019 1月6日~13日 BOX-B運用(高度約20kmでのツアー観測:衝方向からの観測) 済み
1月19日~31日 BOX-B運用(高度約20kmでのツアー観測:リュウグウの北極方向の観測) 済み
2月20日~22日 タッチダウン運用(TD1-L08E1)(2月22日、最低高度0m) 済み
2月23日~3月1日 B0X-C運用(最低高度約5km) 済み
3月6日~8日 降下観測運用(DO-S01)(3月8日、最低高度22m) 済み
3月20日~22日 クレーター探索運用(事前)(CRA1) 済み
4月3日~6日 衝突装置運用(SCI) 済み
4月23日~25日 クレーター探索運用(事後)(CRA2) 済み
5月以降 タッチダウン運用(2回目) 予定
7月以降 MINERVA-II2の分離運用 予定
11月~12月 小惑星出発 予定

はやぶさ2プロジェクト 「はやぶさ2」ミッションスケジュールより

2019年年末に、小惑星(リュウグウ)を出発して、地球を目指す。2020年末に地球に帰還する予定です。(オリンピックの後ですね。)

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はやぶさの偉業とは?成果とは?

数々の技術チャレンジが全て成立しないと成就しない、「超・挑戦的計画」であった初号機はやぶさの偉業とは、多くの困難に遭遇、それを知恵・努力で乗り越え、世界で初めて小惑星から、サンプル(土砂などの試料)を地球に持ち帰ることに成功。
下記のような困難を知恵・努力で乗り越えた。
• 3個中2個のリアクション
• ホイールの故障
• タッチダウン時の弾丸不発射
• 化学推進系の燃料漏れとそれによる科学推進系使用不能
• 通信途絶
• イオンエンジンの全基機能停止

「はやぶさ」で目指した目標とその成果
■ イオンエンジンを主推進とする惑星間航行 【達成】
■ 自立的な航法誘導による、小惑星へのランデブー 【達成】
■ カプセルによる、サンプル回収 【達成】
■ 小惑星の科学観測 【光学観測は達成・小型ローバは失敗】
■ 小惑星表面へのタッチダウン、サンプル採取 【極微小量であるが、達成】
■ S型の微小な地球接近小惑星の特徴の解明 【達成】
■ S型小惑星と普通コンドライト隕石との関係の解明 【達成】
■ 太陽系誕生時の物質とその状態の解明 【イトカワサンプルの研究解析が現在進行中】

これまで、S 型小惑星は、地球上で最もたくさん発見されている隕石である「普通コンドライト」のふるさとではないかと予想されていました。が、それを立証する手立てはありませんでした。2010年、「はやぶさ」はイトカワの物質を地球に持ち帰ることに成功し、その物質を分析したところ、S型小惑星が普通コンドライトの母天体であることが完全に証明されたのです。

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地球スイングバイとは? はやぶさ2のリュウグウ到着まで(軌道遷移)

「はやぶさ2」は、小惑星Ryuguに向かうために、打ち上げ後、地球軌道に近い軌道を描いて飛行し、約1年後に地球に戻り、地球スイングバイを行う。(地球スイングバイとは、地球の引力を利用して軌道制御を行うこと。)なんと、最初の1年は、軌道修正のために使われたということ。このスイングバイによって、太陽に対する「はやぶさ2」の速度は、約30.3km/sから約31.9km/sに増速します。

スイングバイ後は、小惑星Ryugu(リュウグウ)の軌道に近い軌道に入り、太陽を約2周した後にリュウグウへ到着する。リュウグウが1周余り太陽の周りを公転するあいだ滞在し、その後、リュウグウを離れて、太陽の周りを1周弱回った後、地球に帰還する。

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はやぶさ2 探査機は、測定器だらけ

機器名 概要・役割
光学航法カメラ
(ONC)
・可視光の波長帯を中心に望遠と広角のカメラがある。
・望遠と広角のカメラの視野角はそれぞれ約6度と60度である。
・科学観測とナビゲーションに使われる。
近赤外分光計
(NIRS3)
・3ミクロン帯を含む近赤外線の分光観測を行う。
・視野角は約0.1度。
中間赤外カメラ
(TIR)
・10ミクロン帯を含む中間赤外線で小惑星を撮像する。
・視野角は10数度。
レーザ高度計
(LIDAR)
・探査機と小惑星表面との間の距離を計測する。
・小惑星の地形や重力、アルベドなど科学データも取得する。
・計測範囲は30m~25km。
サンプリング装置
(SMP)
・小惑星表面からサンプルを採取する。
・「はやぶさ」のサンプリング装置から微修正。
衝突装置
(SCI)
・2kgの銅の塊を2km/sに加速して小惑星表面に衝突させることで、 人工的なクレーターを作る。
分離カメラ(DCAM3) ・探査機から分離され、衝突装置が動作するときに撮影をする。
小型ローバ
(MINERVA II-1A, 1B, 2)
・小惑星表面に降ろして表面を調べる。 「はやぶさ」に搭載したMINERVAに 似た小型ローバ3台を搭載。
小型着陸機
(MASCOT)
・小惑星表面に降ろし、4つの観測装置でデータを取得する。
・ DLR(ドイツ)とCNES(フランス)が製作した両国の共同ミッション。
・観測装置:MicrOmega, MAG, CAM, MARA

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はやぶさ2の成果 リュウグウで分かったこと

これから、成果が、でてきます。楽しみに待ちましょう。 

期待されている「はやぶさ2」の成果
□ 「はやぶさ」で試みた一連のサンプル回収技術の確立(信頼性向上)
□ 衝突装置による人工クレーターの形成(小惑星表面の掘削)
□ 衝突により表面に露出した地下物質のサンプル採取
□ C型の微小な地球接近小惑星の特徴の解明
□ C型小惑星と炭素質コンドライト隕石との関係の解明
□ 太陽系誕生時の物質(特に、水や有機物も含む)とその状態の解明
□ 小型ローバ等による小惑星表面探査

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